2024.12.7 避難所防災訓練(神田さくら館)
令和6年12月7日(土)、神田さくら館にて避難所防災訓練が行われました。
対象7町会の皆さまのほか、施設管理者、避難所班に配属された区の職員など、50名近くでの実施となりました。
今回の防災訓練は実働訓練型。避難所を開設することになった場合を想定して、いくつかの資機材を実際に使用しました。
【訓練内容】
① 防災倉庫見学・資機材運び出し
② 炊き出し訓練
③ 投光機設置訓練
13時30分、神田さくら館の多目的ホールにて開会式を行った後、2班に分かれて訓練を開始しました。
まずは、訓練にて使用する防災資機材の運び出しからスタートします。
神田さくら館の防災資機材の保管場所は、地下1階の防災倉庫です。
多目的ホールのそばの階段を降りて、左手へ。
すぐ目の前の扉に“防災倉庫”とかかれています。
避難所や防災倉庫の鍵は、区役所の担当職員のほか、避難所運営協議会のうち3名の方が保管しています。有事の際は、鍵をお持ちの委員の方にも施設や倉庫の解錠をしていただけるようになっています。
鍵を開けて、倉庫の中を確認してみます。
防災倉庫の電気は、倉庫に入って左手側の壁にあります。
備蓄食料や簡易ベッド、救護・衛生用品などもここにしまわれています。
ぐるりと一周、倉庫の中を確認した後、炊き出し訓練に使用する「まかないくん」、カセットガス発電機、カセットガス、備蓄食料(アルファ米・レトルトカレー)、飲料水を運び出しました。
避難所を開設する際には、エレベーターが使用できないことも考えられます。
今回も実際に階段をつかって防災資機材を運び出してみました。
資機材を神田児童公園まで運び出したら、炊き出しの訓練に移っていきます。
炊き出し訓練は以下のような流れで実施しました。
①「まかないくん」を組み立てる
↓
②着火に必要な灯油と発電機を準備する
↓
③火をつける
↓
④お湯を沸かす
↓
⑤アルファ米を戻し、レトルトカレーを温める
↓
⑥アルファ米とカレーを器によそい、実食
まずは、防災倉庫から運び出してきた「まかないくん」を組み立てていきます。
「まかないくん」マニュアル.pdf
「まかないくん」の使い方マニュアル(PDF)はこちらからご覧いただけます。
続いて、「まかないくん」に火をつけるために必要な、発電機と灯油を用意します。
カセットガス発電機マニュアル.pdf
カセットガス発電機の使い方は、ぜひ上のファイルでご確認ください。
発電機の準備ができたら、発電機のコンセントに「まかないくん」のプラグを差し込みます。
灯油は「まかないくん」付属のボトルに注ぎ、ボトルと「まかないくん」をホースで繋ぎます。
ここまで準備ができたならば、あとはバーナー(オレンジ色の部品)についているスイッチを入れれば火が付くはず……ですが、なかなか着火しません。ついたと思っても短時間で消えてしまいました。
機材の不具合かと不安もよぎりましたが、試行錯誤をしてみた結果、どうやら十分な量の灯油が「まかないくん」まで流れていなかったようでした。
ボトルに入れた灯油の量が少ないことが原因だと考えられたため、灯油を追加します。
改めてスイッチを入れてみると、今度はしっかりと火がつきました。
2台設置した「まかないくん」ですが、片方でアルファ米を戻すためのお湯を、もう片方でレトルトカレーを温めるためのお湯を沸かします。
アルファ米の袋に沸いたお湯を注ぎ、10~15分ほど待ちましたら、暖かい白飯が完成です。
別で温めておいたレトルトカレーをかけて、参加者の皆さんで試食しました。
暖かくおいしいカレーライスでした。
ちなみに、今回の炊き出し訓練ではたくさんの水を使いましたが、断水により水がつかえなくなった時にはどうしたら良いのでしょうか?
「まかないくん」でお湯を沸かしている間に、災害対策用井戸の紹介がありました。
災害用対策井戸とは、断水で水道が使えなくなった場合に、例えばトイレや洗い物などの生活用水として使用できるものです。
井戸水なので飲めませんが、飲料としてはペットボトルのお水が防災倉庫に備蓄されています。
通常は南京錠が掛かっていますが、有事の際には防災キットに入っている鍵を使って開けることができます。
炊き出し訓練と防災食の試食が終わった後は、投光器の組み立てについて訓練を実施しました。
投光器とはその名の通り、広い範囲に光を届けるための設備です。同じく地下1階の防災倉庫に保管されています。
投光器に付属している説明書や、組み立て経験者の助言に従いながら、協力して組み立て作業を行っていきました。
停電時には発電機や蓄電池につなげて使用するものですが、今回は多目的ホールのコンセントにつなげて点灯を確認してみました。
電気がついた室内でもわかるほどの明るさ。停電の時には心強いですね。
明るさを実感したところで、片付けを行い、当日の訓練メニューは全て終了となりました。
炊き出しに関わる機材をメインに、様々な防災資機材の使用を体験した今回の訓練。
田畑委員長にご挨拶をいただきながら、訓練の内容を振り返り、閉会式も終了となりました。
訓練のお土産として、災害対策・危機管理課よりお米と携帯トイレのセットの配布がありました。
また、東京會舘様からも備蓄食料品のうち期限が近いものをお譲りいただきました。備蓄食料を使ったレシピもいただきましたので、協議会委員の皆さまにおかれましては、委員専用ページにてぜひご覧いただければと思います。
不測の事態に備え、今回の訓練が有意義なものでありましたら幸いです。